Excel(以下エクセル)は、ビジネスシーンでもよく使う表計算ソフトです。『パソコンに不慣れで、社会に出るまでエクセルを使っていなかった。今更、周りに使い方を教わるなんて出来ない。』そんな方も多いのでは無いでしょうか?今回はエクセル初心者が最初に覚えるべき基本的な画面の見方や簡単な操作を説明したいと思います。
プルダウン機能の使い方
エクセルを使ったデータ入力の際、同じ内容を何度も繰り返し入力する作業が手間だと感じたことはありませんか?そんな時に便利なのが、プルダウン機能(ドロップダウンリスト)です。この機能を使うと、リストから選択するだけで入力が完了するため、時間短縮だけでなく、入力ミスを防ぐことができます。
1. プルダウンリストとは?
プルダウンリストは、あらかじめ設定された選択肢の中から1つを選ぶためのドロップダウンメニューです。この機能を使うと、特定のセルに対して制限をかけ、リストから選んだ内容しか入力できないようにすることができます。
例えば、支店名やカテゴリー名、家計簿の項目など、決まった選択肢を繰り返し使う場合に非常に便利です。
2. 基本的なプルダウンリストの作り方
エクセルでプルダウンリストを作成するのは簡単です。以下の手順に従ってみましょう。
リストに含めたい項目を別のシートや列に入力します。例えば、A列に「住宅費」「水道光熱費」「通信料」などの項目を入力します。
プルダウンを表示したいセルを選択します(例えば、B2セル)
エクセルのリボンから「データ」タブを選択し、「データの入力規則」をクリックします。
「データの入力規則」ダイアログボックスで、「条件の指定」から「リスト」を選びます。
「ソース」フィールドに、あらかじめ入力しておいたリストの範囲を指定します
設定が完了したら「OK」をクリックすると、セルにプルダウンリストが表示されるようになります。
3. 複数のリストを連動させる方法
例えば、「家計費項目」と「内訳」のように、2つのプルダウンリストを関連付けて使いたい場合もあります。これは連動するプルダウンリストとして設定できます。
エクセルのINDIRECT関数を使うことで、2つのプルダウンリストを連動させ、1つ目のリストで選択した内容に応じて2つ目のリストの選択肢が変わるように設定できます。例えば、1つ目のリストで「項目」を選択し、その選択に応じて2つ目のリストで「内訳」を選ぶような仕組みを作れます。
内訳で表示する各項目に対する内訳を作成していく。(図参照)
例えば、B列に「住宅費」の内訳のリストを作成する。
ここでは「家賃」や「管理費」、「駐車場代」など入力。
続いて、「水道光熱費」や「通信料」など項目ごとに列を追加しましょう。
2つ目のリストを項目の行を含めて選択し
数式タブの選択範囲から作成をクリック
名前の作成のダイアログが開くので
上端行にチェックを入れ、OKをクリック
そうするとそれぞれの項目に対する内訳のリストに名前が付けられました。
2つ目のプルダウンリストを1つ目の選択項目に連動させます。
プルダウンを設定したいセルを選択(ここでは内訳の列)。
データタブの「データの入力規則」をクリックし、
条件の設定で「リスト」を選択。
元の値のところへ次の関数を入力。
=INDIRECT($B13)
($B13は2つ目のプルダウンを追加したい列の一番上の行番号、「項目」の列番号)
OKをクリックすると、内訳の欄にプルダウンが表示されるようになりました。
複数の項目がある場合は、「項目」を変えてそれぞれの内訳が表示されるか確認しましょう。
4. エラーメッセージの設定で入力ミスを防ぐ
プルダウンリストを使用していても、ユーザーが誤って手動で入力してしまうことがあります。そんな時に役立つのが、エラーメッセージの設定です。
エラーメッセージの設定
「データの入力規則」ダイアログボックス内の「エラーメッセージ」タブを選び、ユーザーが無効なデータを入力した場合に表示されるエラーメッセージを設定できます。例えば、「このセルにはリストから選択してください」といった内容を入力します。
内訳欄に適当に入れるとエラーメッセージが表示されました。
エクセルのプルダウン機能を使うことで、データ入力の効率が飛躍的に向上し、入力ミスを大幅に減らすことができます。基本的な使い方を押さえるだけでなく、動的なリストや連動するリストなど、応用的な機能も活用して、作業をさらに効率化しましょう。
プルダウンリストは、一度使いこなすと手放せない機能です。ぜひ、あなたのエクセル業務に取り入れてみてください!
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