Excelで大量の売上データや在庫情報を扱っていると、「もっと簡単に全体の傾向を把握できないかな?」と感じたことはありませんか?そんな時に便利なのが「ピボットテーブル」です。ピボットテーブルは、複雑な表を瞬時に集計し、支社別・月別・カテゴリ別など、さまざまな視点でデータを分析することができます。手作業でフィルターをかけたり、関数を組み合わせたりする必要がなく、ドラッグ&ドロップだけで見やすい集計表が作れるため、Excel初心者にもおすすめです。この記事では、ピボットテーブルの基本操作から、売上・仕入額・在庫額を集計する実践例まで、わかりやすく解説していきます。
- ピボットテーブルの基本的な使い方
- 月別やカテゴリ別での売上集計の方法
- 複数項目を組み合わせたクロス集計のやり方
- 分析に便利なフィルターや並べ替えの活用方法
ピボットテーブルとは?
ピボットテーブルは、Excelに標準搭載されている強力な集計・分析ツールです。元データを加工せずに、視覚的に集計結果を表示できるのが特徴で、売上の合計や平均、件数などを簡単に集計できます。

たとえば、「支社 × 月度 × 売上額」のようなクロス集計表をわずか数クリックで作成可能です。
ピボットテーブルの作り方【基本操作】
手順① データ範囲を選択

Excelでデータ全体を選択します。ヘッダー行を含めて範囲選択しましょう。
手順② 「挿入」タブからピボットテーブルを選択

挿入タブ画像

ピボットテーブルのダイアログ
「挿入」タブ →「ピボットテーブル」をクリックし、新しいワークシートに作成します。
手順③ フィールドを配置
表示されるフィールドリストから「行」「列」「値」などのエリアに項目をドラッグします。

例:
- 「支社名」→ 行ラベル
- 「月度」→ 列ラベル
- 「売上」→ 値エリア(集計:合計)
画面左側のテーブルの変化を比べてください。

各支社毎、月度毎の売上の表が一瞬で作れました。
実践:売上・仕入・在庫を集計してみよう
ケース①:支社×店舗×月度ごとの売上を可視化
→ 売上の推移や傾向を月別で確認できます。

ケース②:カテゴリごとの粗利を見る
→ 値エリアに「売上」と「仕入額」を両方追加し、利益の構造を把握します。

ケース③:サブカテゴリごとの在庫傾向をチェック
→ 「在庫額」を追加し、カテゴリ別の月毎の在庫変かを視覚化。

フィルター・並べ替え・スライサーの活用
ピボットテーブルでは、以下のような高度な操作も可能です。

「店舗名」などをフィルターに入れて、特定のデータだけを表示
行ラベルの▽をクリックするとダイアログが開くので、フィルターをかけたい項目を選択(チェックボックスにチェック)
フィルター機能は以前の記事で説明していますので参考に

売上の降順に並べ替えて、上位店舗を確認
総計のデータの上で右クリック→並べ替え→降順を選択でできます。

「スライサー」機能を追加し、視覚的なフィルター操作を実現
スライサー機能の使い方



サンプルデータをダウンロード
この解説で使用するデータはこちらからダウンロードできます。
内容は、支社名・店舗名・月度・部門・カテゴリ・サブカテゴリ・売上・仕入額・在庫額の9項目です。
ピボットテーブルを使えば、Excelの集計作業はぐっと効率化されます。複雑な関数や手作業に頼らず、視覚的にわかりやすい表を簡単に作成できるのが最大の魅力です。今回紹介したように、売上や在庫など実務データの分析に役立つテクニックを覚えておけば、日々の業務にすぐに活かせるでしょう。まずはサンプルデータを使って、いろいろ試してみてください!
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