【偏差値ってなに?】エクセルで「なんとなく頭良さげ」な数字の正体を解明しよう!

新人君

先輩、偏差値50って普通ってことですか?

筆者

どうした急に!?

新人君

偏差値50って普通って聞いたことあるんですけど、なんで50が普通なんですか?テストで50点取ったら普通じゃないですよね?

筆者

あー、それは偏差値の仕組みを知らないからだね。
偏差値は点数とは全然違う概念なんだよ。
実は偏差値って、自分が集団の中でどの位置にいるかを表す数字なんだ。
簡単にいうと、平均点からどれぐらい離れているかを標準化して表しているんだよ。

新人君

標準化ってなんですか?

筆者

じゃあ、エクセルでも偏差値を求めることができるから説明してあげるよ

この記事では、統計の基本からエクセルでの偏差値計算まで、ゼロからやさしく解説します。理解すれば、模試の数値や業務データの“比較のものさし”がクリアに見えるようになりますよ!

納得この記事でわかること
  • 偏差値の正体と仕組み
  • 統計で出てくる「平均」「分散」「標準偏差」の意味
  • エクセルでの偏差値の求め方
  • Zスコア(標準化得点)との違い
  • 仕事や試験にどう役立つか

目次

偏差値とは?「平均」と「標準偏差」から見える相対評価

偏差値は、自分の点数が「平均」と比べてどれくらい離れているかを標準化した値。

平均が50、標準偏差が10というルールに基づいており、偏差値60なら「平均よりちょっと上」、40なら「やや下」と判断できます。

平均とは?

平均とは、皆さんご存じの通り、データの合計を個数で割った値となります。

テストの結果を例とすると、テストを受けた全員の点数を合計して、全員の人数で割った値が平均点となります。

このようなエクセルの表があった場合は

=(B2+B3+B4+B5+B6)/5 

という式で求めることが出来ます。

ここではテストの点数が「50、70、80、60、100」の5人がいるので、平均は72点となります。

これは関数を使って

=AVERAGE(B2:B6)

でも求めることが出来ます。

偏差とは?

各データが平均からどれぐらい離れているかを示す値となります。

先ほどのデータで偏差を計算すると

偏差の計算は簡単で各データから平均を引いた値になります。

=B2-72 (72は上記の平均の値)

ここではそれぞれ「-22、-2、8、-12、-28」という値となりました。

分散とは?

分散は、持っているデータが平均値からどれくらい散らばっているか、その「ばらつき具合」を表す値です。

計算としては以下のような式になります。

分散=(N12+N22+N32+N42+・・・)÷データの個数

各データの2乗を足して、データの個数で割るという形になります。

ここでのデータ個数はテストを受けた全数が分かっているので、母集団という統計での考え方をとりますが、
データの全体が分かっていない、つまりデータの一部から分散を求める場合は標本といってデータの個数-1で割ることで分散の値を求めます。

=(D2+D3+D4+D5+D6)/5 =296

もちろん分散を求める関数も用意されており

=VAR.P(B2:B6) 母集団の場合

=VAR.S(B2:B6) 標本の場合

今回は全データが分かっているので母集団となります。

標準偏差とは?

標準偏差は、「分散」の値の平方根をとった値です。

これは、分散の計算途中で値を2乗しているので
平方根をとることで元のデータと同じ単位に戻して直感的に分かりやすい値に戻す作業をしています。

標準偏差は先ほどの分散の値の平方根となるので式は以下の通り

=296^(1/2) ^(1/2) は2分の1乗という意味です

ここの計算結果では17.2となり

データのずれ幅が17.2という値として見れます。

もちろん標準偏差も関数が用意されており

=STDEV.P(B2:B6) 母集団の場合

=STDEV.S(B2:B6) 標本の場合

ここでも母集団と標本で使う関数が変わります。

標準化得点と偏差値

標準化得点とは?

標準化得点とは、異なるグループや種類のデータを、同じ「ものさし」に直すことで比較できるようにするための値です。

先ほどの英語の点数のデータに数学のデータを加えて計算すると

計算方法としては以下のようになります

=(データ-平均)/標準偏差

関数も用意されており

=STANDARDIZE(データ, 平均, 標準偏差)

標準化得点を求めると、英語と数学で同じ100点をとっていても
Cの数学の100点よりEの英語の100点のほうが相対的に良い成績だったことが数値から客観的に見ることが出来ます。

偏差値とは?

じゃあ偏差値は?ってなると思いますが
偏差値は標準化得点を分かりやすくするために平均を50として標準化得点を10倍した値を足したものになります。

数式としては

=50+標準化得点×10

やっと偏差値を出すことが出来ました。

偏差値50が普通と言われているのは
平均値を50と置くのでということが分かります。

新人君

偏差値50って奥が深いんですね

筆者

偏差値が表しているのは自分の位置と言えるね

新人君

僕は普通でいいかな~って

筆者

いやいや、あくまで統計上の話なので
普通じゃなくて、一番多いっていうイメージだよ


まとめ

今回使った関数は

平均   : =AVERAGE(B2:B6)

分散   : =VAR.P(B2:B6) (母集団の場合)

標準偏差 : =STDEV.P(B2:B6) (母集団の場合)

標準化得点: =STANDARDIZE(データ,平均,標準偏差)

偏差値は「平均点からの距離」を表す相対的な数値であり、標準偏差と標準化得点を使って求められます。

エクセルを使えば、誰でも簡単に偏差値を計算&可視化できます。
学校の成績だけでなく、営業スコアやマーケティングデータの分析にも応用可能。

数字に振り回されず、意味を理解することで、データを見る目もぐんとレベルアップしますよ!

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