【エクセル初心者脱出!】初心者も安心!検索・参照の定番関数をマスターしよう

「大量のデータの中から、特定のコードに対応する商品名を探すのが大変…」 「顧客リストから、指定した会社の担当者名を別シートに引っ張ってきたい…」 「複数のリストにある情報を、いちいち目で確認しながら転記するのはもう嫌だ!」

エクセルを使っていると、こんな風に特定の情報を見つけ出して、別の場所に表示させたい場面がよくありますよね。そんなデータ検索・参照作業を劇的に効率化してくれるのが、VLOOKUP (ブイルックアップ) 関数です!

VLOOKUP関数は、エクセルの中でも特に有名で強力な関数の一つですが、「なんだか難しそう…」「エラーが出てよく分からない…」と苦手意識を持っている方もいるかもしれません。

でも大丈夫!この記事を読めば、エクセル作業は間違いなくスピードアップしVLOOKUP関数をマスターできます!一緒に基本からしっかり学んでいきましょう。

VLOOKUP関数とは? – 縦方向に検索してくれる関数!

VLOOKUP関数は、指定した値(検索値)を、指定したデータ範囲の一番左の列で縦方向 (Vertical) に探し、見つかった行の指定した列番号にある値を取り出す (LOOKUP) ための関数です。

名前の通り、「Vertical (垂直・縦方向) LOOKUP (探し出す)」と覚えるとイメージしやすいですね。

VLOOKUP関数の構文(4つの引数)

VLOOKUP関数を使うには、以下の4つの情報(引数)を指定する必要があります。

=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [検索方法])

それぞれの引数が何を意味するのか、順番に見ていきましょう。

  • 検索値
    • 「何を探したいか?」検索したい値を指定します。
    • 特定の文字列や数値を直接入力するか、検索したい値が入力されているセル番地(例の場合はB3セル)を指定します。
  • 範囲
    • 「どこから探すか?」範囲を指定します。検索したいデータが含まれる表(セル範囲)全体を指定します。

  超重要ポイント

  検索値が必ず範囲の「一番左の列」に含まれている必要があります。
  数式をコピーして使う場合、範囲がずれないように絶対参照 ($) を使って指定するのが基本です。
  (例: 図の中だと$B$6:$E$31の部分)
  ※範囲選択後にF4キーを押すと簡単につけられます。

  • 列番号
    • 「範囲の中で、左から何番目の列の値を取り出したいか?」を数値で指定します。
    • 範囲の一番左の列が 1、その次が 2、さらに次が 3、4、5…となります。
  • 検索方法 (省略可能):
    • 「どのように検索するか?」を指定します。
    • FALSE (または 0) :完全一致
      • 最もよく使います。 検索値と完全に一致する値だけを探します。
      • 見つからなければエラー (#N/A) を返します。
    • TRUE (または 1、省略した場合):近似一致
      • 検索値以下の最大値を探します。
      • (例の場合で言うと、もし4901234560154がリストにない場合は49012345601の一番大きいものを引っ張ってきてしまう。つまり4901234560147の値である『商品N』が検索されてしまいます。)

なぜエラー?VLOOKUPあるあるトラブル対処法

VLOOKUP関数を使っていると、#N/A などのエラーが表示されることがあります。慌てずに原因を探ってみましょう。

#N/A エラー

原因1
検索値が、範囲の一番左の列に見つからない。(完全一致 FALSE の場合)
→ 検索値の入力ミス、マスターリストへの登録漏れがないか確認。

原因2
検索値や範囲のデータに、見た目では分からない余分なスペースが入っている。
→ TRIM関数などでスペースを削除してみる。

原因3
数値と文字列など、データの形式が違う。(例: 検索値は”1001″(文字列)、範囲は1001(数値))
→ データの形式を揃える。
※できないと言っている人は数値が文字列になっているのが本当に多いです。

意図しない値が表示される

原因
検索方法を TRUE (近似一致) にしている、または省略していて、範囲の左端列が昇順に並んでいない。
→ 完全一致させたいなら FALSE に変更する。近似一致を使いたいなら範囲の左端列を並べ替える。

数式をコピーしたら結果がおかしくなる / エラーになる

原因
範囲の指定が絶対参照 ($) になっていないため、コピーすると範囲がずれてしまう。
→ 範囲指定時に必ず F4キーで絶対参照にする!

IFERROR関数との組み合わせ

上記の「#N/A」エラーが表示されるのは、検索値がマスターリストに見つからなかった場合と説明しましたが、これは「見つかりませんでした」という正常なサインです。

表を作成する際、この「#N/A」がたくさん並んでいると、見栄えがあまり良くないですよね。

それに、このエラーが表示されたセルを参照してさらに別の計算(例えば合計 SUM など)をしようとすると、その計算結果もエラーになってしまうことがあります。

この時使えるのがIFERROR関数です。

IFERROR関数とは?

IFERROR関数は、その名の通り「もしエラーだったら (IF ERROR)」どうするかを指定できる関数です。

構文:=IFERROR(値, エラーの場合の値)

には、ここにVLOOKUP関数の式がそのまま入ります。

エラーの場合の値には 「値」の部分で何らかのエラーが発生した場合に、代わりに表示させたい値を指定します。

特定の文字を表示したい場合: “該当なし” や “データ未登録” のようにダブルクォーテーション (“) で囲みます。

何も表示せず空白にしたい場合: “” (ダブルクォーテーション2つ)を指定します。

数値の 0 を表示したい場合: 0 を指定します。

VLOOKUPとIFERRORの組み合わせ方

組み合わせ方は非常にシンプルです。いつも通りに作成したVLOOKUP関数の数式全体を、IFERROR関数の最初の引数「値」の部分にコピー&ペースト(または記述)するだけです。

例1エラーの場合「該当なし」と表示する
先ほどのVLOOKUP関数の例で、もし商品コードB3の値がリストに見つからなかった場合に「該当なし」と表示させたい場合は、以下のように記述します。

=IFERROR(VLOOKUP(B3, $B$6:$E$31, 2, FALSE),”該当なし”)

例2:エラーの場合、空白にする
エラーの場合はセルに何も表示させたくない、という場合は、2番目の引数に “” を指定します。

=IFERROR(VLOOKUP(B3, $B$6:$E$31, 2, FALSE),””)

例3:エラーの場合、0(ゼロ)にする
 単価など、数値を取得するVLOOKUPで、エラーの場合は数値の 0 として扱いたい場合は、2番目の引数に 0 を指定します。(※取得したい列番号が 3 (単価) の場合)

=IFERROR(VLOOKUP(B3, $B$6:$E$31, 2, FALSE),0)

まとめ

今回は、Excelのデータ検索・参照の定番、VLOOKUP関数について解説しました。

  • VLOOKUPは、指定範囲の左端列を縦に検索し、指定列の値を取り出す関数。
  • 引数は「検索値」「範囲」「列番号」「検索方法」の4つ。
  • 特に「範囲」の指定(左端列、絶対参照)と「検索方法」(まずはFALSE)が重要!
  • エラーが出ても原因を探れば怖くない!

VLOOKUP関数をマスターすれば、面倒なデータ照合や転記作業から解放され、Excel業務の効率が劇的に向上します。最初は少し難しく感じるかもしれませんが、実際に手を動かして練習すれば必ず身につきます。

ぜひVLOOKUP関数を使いこなして、Excelスキルをさらにレベルアップさせてくださいね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次